236 三頭山3
奥多摩
三山縦走
2003年4月26日(土) 奥多摩 管理人の記録
コースタイム 峰谷橋→0:25→深山橋→2:00→ヌカザス山→0:40→
三頭山→0:40→鞘口峠→0:40→風張峠→0:40→
月夜見山→0:55→小河内峠→0:50→惣岳山→0:20→
御前山→2:30→大岳山→0:10→大岳山荘→2:10→
滝本→0:30→御嶽
合計歩行時間 13:20   10時間以上の山
往路時刻 池袋5:10→代々木5:21 5:23→立川6:03 6:39→
奥多摩7:46 7:50→峰谷橋8:15
復路時刻 御嶽(土休)18:22 18:56 19:13 19:45 20:25 20:47 以下略
名 山 日本二百名山 日本三百名山 関東百名山 日本千名山
交通費 合計2,440円  池袋⇒奥多摩1,050円 奥多摩⇒峰谷橋500円
御嶽⇒池袋890円
ガイドブック なし

朝4:30に自宅を出る。すごい土砂降りの雨だ。これで歩けるのだろうか?
新宿駅5:18。山手線から中央線へ猛ダッシュで乗り換える。乗換時間はわずかに30秒。
しかし無情にも中央線は発車してしまった。「今日はダメかも知れない」
次の電車で行くと、立川駅6:03着6:04発で乗換時間わずかに1分。
かすかな期待に望みをつなぐ。
三鷹で空を見ると雨があがっていた。
立川駅。ちょうど目の前に階段が来て、猛ダッシュ。
しかしまたしても、電車は発車していた。「ああ今日はだめだ〜」
これで奥多摩発7:30の小菅行きに乗れないことが決定した。
四季彩号で御嶽を過ぎると携帯が鳴った。Hgさんからだった。
「今どこにいるの〜?」
「まだ青梅線の御嶽なんです〜。すいません、遅れますの先に行ってください」
「分かったから待ってるよ〜」
とやさしい返事が返ってきて安心した。しょっぱなからついてない。
奥多摩駅に着くと、Hgさんが待っていた。
「すいませ〜ん、乗り遅れちゃって…」
「峰谷橋から歩こうか」
予定していたバス乗れず、峰谷橋から歩くことになり、距離が長くなってしまった。
これで奥多摩三山を歩けるのだろうか?
峰谷橋でバスを降りて、小河内神社前で奥多摩湖を覗き込む。
だいぶ水位が高くなったとはいえ、まだ浮橋は設置されていなかった。
Hgさんは「GW前に付けるんじゃない?」という。
浮橋を渡って近道をしようという希望は消えた。
僕もHgさんも少しガッカリする。ここから深山橋まで20分の遠回りである。
とはいえ、せっかく歩くのだからと、普段取れない写真を撮っておく。
湖面に映る月夜見山はなかなかだった。

[峰谷橋バス停]          [奥多摩湖、浮橋はない]    [月夜見山]
「あ〜〜〜」とHgさんが叫ぶ。珍しいタンポポを発見したらしい。
シロバナタンポポといって、関西では多く見られるが関東では珍しいらしい。
ヤマザクラとオオヤマザクラの違いを説明してもらったが、覚えるまでには時間がかかりそう。
しかしまだサクラが見れるとは驚きである。

[シロバナタンポポ]                            [オオシマザクラ]
深山橋を渡り、左折して三頭橋を渡るとすぐに登山道入口がある。
ここには駐車場もあり、車だと便利らしい。
暑くなりそうなので服を脱いで登り出す。
ムロクボ尾根は初めて歩くのでどんなところか楽しみだ。

                    [深山橋付近]           [ムロクボ尾根入口]
登り始めると、足の調子がおかしい。先週の七峰縦走の疲れがまだ取れていないみたいだ。
それに昨日は映画(マネートレイン)を見ちゃったから寝不足のせいもある。
Hgさんも先週の丹沢の疲れが残っているらしい。
蛭ヶ岳日帰りはかなりの強行軍だっただろう。
道は意外と新緑がきれいで、歩きやすい。
Hgさんは鳥を追いかけるほど元気だ。
僕はこれから先のことを考えると、寄り道できないと思った。

[ムロクボ尾根]
ミツバツツジの時期は終わりだそうだが、まだ何個かは咲いていた。
「なかなかいいところじゃん」と感心した。

[ミツバツツジ]                              [新緑の中を歩く]
傾斜が急になり、登りきったところで、休憩をした。
吹き抜ける風が、気持ちいい。
右下を覗くと、小さな緑がキラキラ光っていた。
「あれきれいですね〜」
「ほんとだ〜」

[ミツバツツジ]           [新緑]
左にヌカザス尾根が近づいてくる。向こうは植林で、新緑はあまりなさそうだった。
ムロクボはいいなあ。すっかり気に入ってしまった。
急斜面を登ると、ヌカザス尾根に合流した。
「ヌカザス山へ行こう、3分だから」
ということでヌカザス山へ寄り道することになった。
ヌカザス山は展望も少しあり休むにはいい場所だった。ここで稲荷寿司を3個食べる。
小河内神社のほうを覗くと、すごい急坂になっていた。
雪があると下りはかなり怖いらしい。この尾根を登る気にはなれなかった。
やっぱりムロクボで正解だな〜。

[急斜面]              [ヌカザス山]            [ムロクボ尾根分岐]
分岐へ戻り、下り始めると、ブナが現れる。まだまだ芽吹いたばかりだ。
ブナの芽吹きは初めて見る。なかなか素晴らしい。

[ブナの芽吹き]                              [ミツバツツジ]
「かずさ〜ん先に行って〜」と言われ、いつものようにHgさんのモデルになる。
ツネ泣峠からオツネの泣坂という難所が始まる。
ジグザグに登れば、苦も無く登ってしまう。
道がなだらかになると、様子が一変する。
ここではまだ芽吹きが始まっておらず。冬に逆戻りした感じだ。
Hgさんによると、ダケカンバが出てくると、標高が1000mを越えたことになるそうだ。
Hgさんはそうやって樹木や植物で、今いる標高が分かるらしい。
「すごいなあ、僕もそんなふうになれるかなあ」

[ツネ泣峠]             [ツネ泣峠の上はまだ芽吹いていない]
御堂峠への道と分かれ、三頭山に直登する。
道があまり踏まれていない感じになったが山頂へは近そうだ。
「へえこんな道があったんだ〜」と関心する。
三頭山頂は人がいっぱいだろうなあと思ったら、だ〜れもいなかった。
たぶん朝の大雨で、出発を見合わせたからだろう。
誰もいない三頭山は初めてだ〜。しかも一番乗り?
Hgさんもびっくりしていて、嬉しそう。
「富士山見えるよ〜」
「え〜どこ?あ!ほんとだ〜最高!」

[三頭山々頂]           [富士山]              [記念写真]
しばらく富士山を見て、歩き始める。とようやくハイカーの姿がちらほらと見え始めた。
天気もいいし富士山も見えてサイコウだ〜。
ウキウキ気分で御堂峠へ下る。
Hgさんに誘われ、東峰へ行くことにした。
僕は初めて来るが、展望もあり、休むにはいいところだった。
女性二人が楽しそうにお弁当を食べている。

[御堂峠]              [ダケカンバ]            [東峰の展望]
さらに進むと展望台があり、これから登る御前山と大岳山が望めた。
「あそこまで行くのか〜。遠いなあ。」

[御前山、大岳山]                            [笹尾根方面]
ピーピーピーと鳥が鳴いている。Hgさんはヒガラと教えてくれた。
野鳥もかなり詳しいらしい。そのうち僕も覚えるかな?
鞘口峠まではかなりの急坂を下る。まだ先は長いのに膝が痛くなりそうだ。
鞘口峠からの登りがきつそうなので、ベンチで少し休む。
砥山への急な登りが始まるが、オオヤマザクラが見えて励まされる。
Hgさんはどうにかして、サクラの写真を撮りたいみたいだが、登山道から遠く離れているため、今日の行程を考慮して、あきらめたみたいだ。

[鞘口峠]              [風張峠への道]
右に浅間尾根への道を分けると風張峠はもうすぐだ。
途中にはスミレも咲いているが、ハイカーの姿はない。

[ナガバノスミレサイシン]                                  [風張峠]
風張峠を過ぎると、御前山が見えてきた。三頭山では青かったが、今は緑に見える。
だいぶ近づいてきた証拠だ。

[御前山、大岳山]         [ミツバツツジ]
車道に出ると、新緑が谷の下に向ってすーっと伸びていた。
Hgさんの写真を撮るがなんか違和感があるなあ。
と思ったら、車道を歩くHgさんは珍しいことに気がついた。

[ミツバツツジ]           [新緑がきれい]          [車道を歩くHgさん]
後ろを振り返ると、三頭山がもうだいぶ小さくなっていた。
Hgさんは僕をモデルに周遊道路と三頭山で写真を撮った。

[三頭山]              [ナガバノスミレサイシン]
再び登山道に入ると、マメザクラが咲いていた。
スミレやミツバツツジもいたるところで咲いていて、かなり花が多くびっくりする。
あまり歩かれていないからだろうな。

[月夜見山への道]        [マメザクラ]
月夜見山に着くと、僕はだいぶ疲れていた。
「Hgさんは疲れてませんか?」
「まだ疲れてないよ」
僕はまだ歩けるのか不安になる。
Hgさんはススーっと下ってしまうが、僕はゆっくり下る。
月夜見第二駐車場で屋台のおじさんが声をかけてきた。
「今日はどっから来たの?」
「三頭山から大岳山まで歩きます」
「へえ〜すごいねえ」
とおじさんはかなりびっくりしていた。

[月夜見山々頂]          [奥多摩湖]            [月夜見第二駐車場]
駐車場から下るが僕はかなり疲れたみたいで、ペースが落ちる。
道がなだらかになるとHgさんに追いつく。
「あ〜〜」とまたHgさんの声。
どうやらかなり珍しいスミレが咲いていたらしい。
今日はこれで6種類目のスミレを発見したという。
僕も夢中になって写真を撮ると、
向こうからやってきたハイカーもそれを聞いて一生懸命写真を撮る。

[マキノスミレ]                                  [御前山への道]
小河内峠にはオオヤマザクラがみごとに咲いていた。
季節が違うとこんなに違うんだなあ。

[小河内峠]             [オオヤマザクラ]
ソーヤの丸デッコが近くなるとようやくカタクリが出てくる。
でも思っていたほどの群落ではない。

[カタクリ]
オオヤマザクラがみごとな場所で大勢のハイカーとすれ違う。
ソーヤの丸デッコの急斜面が始まる。右に巻道があってそっちに行きたくなったがソーヤの丸デッコの展望は価値があるので、頑張ることにした。
急な斜面をジグザグにゆっくり登って行くと、Hgさんが上で手を振っている。
「お〜い」「今いきま〜す」
ソーヤの丸デッコのからは三頭山が見えて、稲荷寿司を3個食べる。
遠くにうっすらと富士山も見えた。

                                        [三頭山]
惣岳山を過ぎれば、御前山はもう少し。
なんとかがんばってHgさんについていく。
Hgさんによると今年のカタクリは少ないらしい。
年によって違うのか、年々減ってきてるのか?

[惣岳山々頂]           [カタクリ]
やったー御前山だ〜。あとは大岳山だけだぞ〜。
精神的にだいぶ楽になった。
カタクリの咲く道を下って行く。
途中でHgさんが寄り道する間しばらく休む。かなり疲れたなあ。
クロノ尾山と鞘口山の登りで、苦しむ。
「ああ今日はだめかなあ、ギブアップ?」
大きな荷物の学生の後ろを歩いていって、抜かす。彼らは鋸山避難小屋に泊まるみたいだ。

[御前山々頂]           [記念写真]             [大ダワへの道]
大ダワを過ぎて、右の巻道に入る。
伐採されていて御前山の眺めがいいが、日当たりが良くて暑そうだ。
鋸尾根に合流したところで休むことにする。
僕はもうだめだな、Hgさんとここから別れるか。
「あの〜僕もう疲れて、ペース落ちますので、先に行っててください」
なんだか敗北宣言みたいで悔しかった。
ここからは一人で休みながらゆっくり歩く。
ピークの石の上に座ると、いつしか夕日になっていて、寂しい気持ちになる。

[大ダワ]              [御前山]               [鋸尾根]
鋸尾根は大岳山直下まで急な登りはなく歩き安い道であることに気がついた。
大岳山が間近に見えると、体の奥に眠っていたパワーが回復する。
「もうあんなに近いじゃん、がんばろー!」
Hgさんになんとか追いつき、巻道分岐まであっというまに来てしまった。
「え?もうここまで来たの?」
「そうだよ〜」
僕は急坂に備えて休むことにした。
「あと少しだな」
何回も休みながらゆっくり登って行くと、「かずさ〜ん」と声が聞こえてきた。
Hgさんは僕と山頂を踏むために待っていてくれたみたいだ。

[Hgさんに追いつく]        [急坂]               [あとひといき]
「やったー山頂だ〜」
どうにか大岳山までHgさんと一緒に来れた。
あまりに嬉しくて涙が出そうだった。
だいぶ日が傾いているので、山頂には誰もいない。
僕はHgさんと固い握手を交わす。
ここまでつきあってくれたHgさんには感謝の気持ちでいっぱいだ。
僕は大岳山荘で水の補給をするため、ここでHgさんと別れることにした。
Hgさんは下山したあと用事があるらしい。
「また今度会いましょう」
「じゃ2週間後だね」

[記念写真]             [Hgさんと握手]          [大岳山々頂]
Hgさんはすぐに見えなくなるくらい早足で下ってしまった。
僕の水はもうないので、「水〜、水〜と唸りながら歩く」
大岳山荘で発泡スチロールの箱を開けると、中には冷えたジュースやビールが入っていた。
「おお〜砂漠のオアシスだ〜。地獄に仏だ〜」
ビールを飲みたかったが飲むと帰れなくなるので小箱に200円入れて、サイダーを取り出した。
「ゴクゴク、かーーーっうんめ〜」
サイダーを一気に飲み干した。
気分を落ち着けて、中で炊事をしている、看板娘さんに声を掛ける。
「去年の12月に泊まった者ですけど〜」というと
「ああ〜亀足さんの?」とすぐに思い出してくれた。
「どこから来たの?」
「三頭山からです」
「お茶出すから飲んでいって」と言われ、お茶を一杯ご馳走になる。
話を聞くと子供連れのネットの人が12月の宴会のあと尋ねてきたらしい。
子供が折り紙を折って遊んでいたそうだ。
僕が思い当たるところでは、UEMさんかなあ?(エンジーさんでした)
リンゴもご馳走になり、水筒に水も入れてもらった。
この水が冷たくて、またうめ〜。

[冷えた飲み物]          [死んでる?]            [大岳山荘の看板娘]
水分をたっぷり補給して、元気一杯に歩き出す。
もうあとは下りだけだから、歩けそうだぞ。
だいぶ日が傾いてきて、こんなとこを歩いているのは僕だけだ。
Hgさんはもう鳩ノ巣に着いたかな?

[鎖場]                [夕日が差す]           [新緑]
左に鍋割山への道が分かれる。Hgさんはこっちに行ったんだろう。
僕はどうしよう?う〜んと考えて、右の道に行くことにした。

[鍋割山分岐]
芥場峠を過ぎて下ると東屋が出てきて、中のベンチで横になる。
「ふわあ〜眠い、寝不足だあ」
水場で顔を洗って、さっぱりさせる。「ああ〜気持ちいい〜」
なだらかな道で長尾平が近づいてくると、夕食どうしようか?
今日は自分にご褒美あげたいなあ。
紅葉屋のそばでも食うか!

[東屋]                [水場]               [長尾平への道]
あそこのそばは手打ちでうまいんだよなあと思うとよだれが出てくる。
長尾平は誰もいなくて静まりかえっていた。あたりまえだ。
紅葉屋の店内を覗くと、お客さんが一人いる。どうやらまだやってそうだ。
中に入ると、おばあさんが出てきた。
「もう帰るの?ケーブルカーないよ、そばもできるかわからないよ、ちょっと待っててね」
と言われ不安になる。まあ無理なら、帰るか。
中では若い店員が「ばあちゃん、もう鍋洗っちゃったからできないよ」と言っている。
「あの〜できなければ帰ります〜」
「もうちょっとまってて〜」と言うので待つことにした。
どうやら、作ってくれそうだ。
なんだか無理やり作らせるみたいで悪いなあ。食ったらすぐ帰ろう。

[長尾平]              [紅葉屋]              [ざるそば]
店内の客の一人が声をかけてきた「どっからきたの?」
「三頭山からです」「その山はどこにあるの?」
その客とは離れた場所に座っていたので、近くまで席を移動して、詳しく話す。
その人は井上さんといって、僕と同じI区に住んでいることが分かった。
「な〜んだ近くじゃん」
この人は野鳥が好きで、声を録音しながら御岳山周辺を歩いているという。
パソコンで野鳥の声を整理してCDRに落として、御岳山駅のお土産屋で販売してるらしい。
「へえ〜すごいですね〜」
「記念にこのCDあげるよ」
と少し酔った井上さんからCDを受け取る。
「曲流して〜」と井上さんが声を掛けると、店内に鳥の声が流れてくる。
野鳥の話で盛り上がると、19時になっていた。
店内では賄いが準備されている。
「そろそろ帰らねば」
井上さんはいつもここで夜遅くまで飲んで、暗い参道をライトも点けずに歩き、朝起きると傷だらけになっているそうだ。
井上さんはまだ飲むみたいなので、「CDありがとうございます」と言って席を立つ。
おばあちゃんに「もうケーブルカーないよ、ライト持ってる」と心配される。
店の外に出ると、真っ暗だった。
大塚山から帰ろうと思っていたが、さすがに厳しそうなので、参道を下ることにした。
夜の参道は怖い。なにかボーッとした光でビクっとするが自分のライトだった。
もう頭の中は幽霊のことだらけ。無言で、カツカツ歩いていく。後ろは怖くて振り向けなかった。
もうすぐ滝本というところで、合羽を着た子供の幻を見る。幽霊?
目を擦ると、見えなくなっていた。背筋が凍り、一気に走って下る。

[井上さん]             [右折、参道へ]          [滝本]
滝本でバスを確認したが、とっくに終バスは出ていた。
暗い夜道を歩いて、御嶽には20:20に着いた。
「ああやっと終わった〜ゴーール!」
帰りの車内で地図を広げ、今日歩いた道のりを確認してニンマリした。

[左折して橋を渡る]        [御嶽駅]

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