ページ 1 第一日 2 雲取山の紅葉
265 雲取山4 2003年10月25日(土) 奥多摩 管理人の記録
コースタイム 八丁橋→2:30→天祖山→0:30→梯子坂ノクビレ→0:45→
長沢背稜合流→1:00→長沢山→0:40→桂谷ノ頭→1:20→
芋ノ木ドッケ→0:35→大ダワ→0:30→雲取山荘→0:30→
雲取山→0:35→奥多摩小屋→0:20→ブナ坂→2:50→
大ダワ林道→1:00→八丁橋
合計歩行時間 13:05
往路時刻
復路時刻
名 山 日本百名山 関東百名山 日本千名山
交通費 合計1,200円  高井戸⇒八王子600円 八王子⇒高井戸600円
ガイドブック なし

Hgさんから芋ノ木ドッケへ行こうと連絡があり、雲取山に登りたいと返事をしたらOKだった。
もし登頂に成功すれば5週連続百名山登頂だ。
エアリアマップを広げ八丁橋からぐるっと回ると、コースタイムの合計は13時間となった。今回で雲取山は4回目だが初めて日帰りをすることもあって、前の晩は不安であまり眠れなかった。「本当に13時間のコースを歩ききることができるのだろうか?」
奥多摩駅に着くと、Hgさんがいつものように笑顔で迎えてくれる。
心配のあまり、Hgさんに質問をした「今日は歩けますかね〜?」「奥多摩三山縦走よりは楽だよ」それを聞いて少し安心した。
Hgさんは時々車を止めて、季節情報に載せるための写真を撮っている。HPの裏側が見れてなんだか楽しい。「ここらへん(東日原)もだいぶ色づいてきましたね」
やがて道は砂利道になり八丁橋に着いた。工事用車両の邪魔にならないように駐車した。
橋を渡ると、すぐ登山口だが登山道の整備をしている人達がいるので挨拶をして登っていく。
いきなりの急登で大変だが、整備されたおかげで前よりは少しだけ歩きやすくなっていた。
あっというまに下の車が小さくなっていき、目がクラクラするほどの急斜面にビビる。

[天祖山登山口]                [天祖山への道]
尾根を登りきると多少緩やかな道になりホッとする。
去年も今頃歩いているが今年は色づきが遅いようで、去年赤かったもみじがまだ黄色だ。

[天祖山への道]
フウフウとだいぶ暑くなってきたので、半袖一枚になる。
太陽は出たり入ったりで、向かいに見える石尾根は雲の中だった。
ガサゴソと音がするとHgさんが「イノシシだ」と叫ぶ。
右に目をやると一頭のイノシシが猛スピードで走っていく。
あれを猪突猛進というのだろうか?初めて見た野生のイノシシは無茶苦茶早くて、ポケットの中のカメラに手を添えたらもういなくなっていた。

[天祖山への道]
小屋のある会所を過ぎて、急坂を登ると天祖山に着いた。
去年歩いて道を知っていたので、ペース配分がうまくいき、それほど疲れなかった。
少し切り開かれた、日当たりのいい場所で稲荷寿司を3個食べた。
ここまで休みなしで一気に登ってしまった。

[会所]                      [天祖山頂]
倒木を越えると、急坂になり正面に長沢山が見えてくる。
Hgさんはリズムよく、トトト…と下ってしまうが。
僕は高所恐怖症ぎみなので、急坂の下りは苦手だ。
転ばないように慎重に下っていく。

[長沢山への道]
梯子坂ノクビレを過ぎると、一箇所だけ雲取山の見えそうな場所があったので、少し道を外れて樹木が切れるところまで下ってみる。「う〜んこっちから見る雲取山もいいなあ」
山肌が赤や黄に染まっていて、見ていると飽きない。

[石尾根]                    [雲取山]
「雲取山がよく見えましたよ〜」とHgさんに報告すると、この先でもう一箇所展望のいい場所があるそうだ。さすがHgさん、僕はカメラの準備をしながら歩く。

[長沢山への道]                [長沢山]
雲取山と芋ノ木ドッケ見えて、「今日はあそこまで行くのか〜」「遠いなあ」と納得する。

[雲取山]                     [長沢山への道]
道が右にトラバースするようになると、長沢背稜に合流する。
去年はそのまま酉谷山を目指したが、今日は左に曲がって雲取山を目指す。
「お!かずさんここからは初めてかい?」「そうなんです。ワクワクするなあ」
尾根を登りきると、右に水松山への道が分かれていたが藪の中の道だった。
ピークが近づくと道は右のほうへ巻いてしまう。
Hgさんはこの名前のないピークの山頂も踏んだという。Hgさんの歩いていないところはないみたい?山頂の様子を尋ねると樹林に囲まれて、展望はまったくないそうだ。主に積雪期や残雪期に道が分からないので、そのまま尾根通しに歩いてしまう時に通るそうだ。

[長沢背稜合流]                [長沢山への道、無名ピーク]
ピークを巻き終わり、道を外れて展望の良い薄い踏み跡を進むと山が見えてきて「あの山は何ですか?」と尋ねると天祖山ということだった。さっきまでいたのにもうあんなに小さくて低くて遠くなっていることに驚く。
「もう半分くらいきましたかね?」「いやあまだまだだよ、桂谷ノ頭が半分かな?」
ちょっと疲れてきたみたいなので、長沢山で休むことにした。
長沢山は細長い尾根のような山頂で、山頂かな?と思っても平坦な道がダラダラ続く。
ようやく指導標が見えてきて、小さな文字で長沢山と書いてあった。
展望はあまりよくないが静かな雰囲気で、まったりと休むことができた。
しかし標高が高くなったせいか少し寒くなってくるので、上着を一枚着て歩き出す。

[天祖山]                     [長沢山頂]
埼玉県側も紅葉がきれいで、雰囲気が少し違う。
左は東京、右は埼玉で僕らはちょうど県境を歩いている。
シャクナゲが出てきて、奥多摩にもシャクナゲがあることにびっくりする。
6月はきれいなのだろう。しかし今は葉っぱだけで、かなり苦しい急坂に苦戦する。
ゼーハーいいながら登りきると桂谷ノ頭は樹林の中だった。
Hgさんが場所を教えてくれたが標識が何も立っていないので、独りだったらそのまま通り過ぎていただろう。倒木が多くなってくると雰囲気は奥多摩ではなく奥秩父の雰囲気になってくる。歩くも少ないので、道の整備はほとんどされず、倒木はそのまま放置されているという。
歩きづらかったが、自然なままの山を感じることができた。
天祖山からここまで誰にも会わない。サクッサクッという僕とHgさんの足音だけが聞こえ、ここは本当に奥多摩なのだろうか?と疑ってしまった。
展望はあまり良くない道だが、奥多摩の最奥ともいうべきこの道を好きになってしまった。

[長沢山]                     [倒木の多い道]
雲取山を指す指導標を見つけて、芋ノ木ドッケが近いことが分かるとホッとする。
一般にはあまり知られていないが、芋ノ木ドッケは東京都で二番目の標高を誇る山なのである。しかし、二番目なのに樹林に囲まれて展望はまるっきりない。看板に小さく芋ノ木ドッケと書いてあるだけだった。長沢背稜を代表する山だろう。

[三峰山頂駅分岐]               [芋ノ木ドッケ山頂]
「ここじゃ休めないだろ?」「そうですね」
僕らの意見は一致して、Hgさんお勧め(大袈裟)の場所までそのまま歩くことにした。
だがすごい急坂で「うわ〜トトト…」と悲鳴をあげながら下っていく。
道はあるようなないような感じで、ここを登るのは嫌だなあと思った。
下で三峰山頂駅へ向かう登山者の声が聞こえ、僕らはその道に合流する少し手前で休むことにした。稲荷寿司を3個食べて、本日の最高峰の雲取山に備える。
さあいよいよ今日のハイライトだ〜。
「ここまで来れば雲取山は楽勝でしょう?」
「いやいや、大ダワから雲取山の標高差は300あるから甘く見ちゃいけないよ」

[急坂を下る]                  [雲取山]
三峰山頂駅からの道が合わさると、雲取山が見えてきて、Hgさんと交代で写真を撮る。
ここら辺で唯一雲取山が見える場所だ。
いつもは大賑わいの大ダワは今日は静かで誰もいなかった。
「男坂と女坂どっちにしようか?」
元気なHgさんは男坂を選んだ。

[雲取山]                     [大ダワ]
急坂をエッホエッホと登っていくと、芋ノ木ドッケがみるみるうちに小さくなっていく。
雲取ヒュッテの少し上は芋ノ木ドッケが見えて展望がいい。
「お!なかなかいい展望だね」
僕とHgさんは、長沢背稜から抜け出て深呼吸をした。

[雲取ヒュッテ]                 [前白岩山、白岩山、芋ノ木ドッケ]
テン場を過ぎると、登山者たちの話し声が聞こえてくる。
やっと他の人の感触がありなんとなく嬉しい。長沢背稜は静か過ぎたようだ。
Hgさんは雲取山荘を覗き込む、
新井さん「よう元気?」
Hgさん「今日は八丁橋から天祖山を通ってきたよ」
新井さん「今日泊まるの?」
Hgさん「いやいや八丁橋へ戻ります」
新井さん「じゃビールやるから飲んできな」
Hgさん「ここで酔っ払ったら、雲取山に登れなくなっちゃうよ」
なんだかずいぶんと親しげな会話が聞こえて、僕は思いきってお願いをしてみた。
「すいません、一緒に写真撮らせてください」
初恋の人にお願いするくらいドキドキした。
新井さんは「あ〜いいよ」と気軽に引き受けてくれた。
「やったぜよ〜ついに新井さんとツーショットだ最高〜に嬉しい」と思いながら、こんなきっかけを作ってくれたHgさんと新井さんに深くお礼をした。
新井さんと写真撮れたからもう帰ろうかな?とにかく無茶苦茶嬉しかった。
Hgさんと新井さんの付き合いはかなり深いらしく、Hgさんはすごい人だと思っていたが本当にすごい人だった。そしてそんなHgさんを羨ましく思った。

[新井新太郎さんとツーショット]       [雲取山荘と芋ノ木ドッケ]
「山頂まで5分かな〜?」「いや10分はかかるだろう」
コースタイムは30分なのでとんでもない会話だ。
「お!かずさん正解だなあ、もう着くぞ」
雲取山には雲取山荘からわずか6分で着いてしまった。
そして山頂に着いてびっくり!「うわ〜〜〜〜〜富士山見えるじゃん」
雲っていて何も見えないだろうと思っていた僕らはびっくらこいて、大感激した。
「うううう…今まで長沢背稜を歩いてきた苦労が報われた〜」
「いやあすごいですね。まさか富士山が見えるとは思いませんでしたよ」
さすがのHgさんもこの展開には驚いたらしく、二人で喜びを分かち合った。
「赤岳が見えるよ」「え?どこどこ?」「ほらあそこ!見えるのは年に数回だよ」

[富士山]                     [雲取山頂]
僕らは天祖山を指差して、「あそこから来たんだよなあ」

[天祖山]
避難小屋のほうへ来ると、今まで見たことない石尾根が見えた。
カラマツが黄色く染まり、素晴らしい眺めだ。「う〜ん石尾根は秋だなあ」

[カラマツの黄葉が美しい石尾根]
あまりにもいい景色なので、僕らはしばらく時間を忘れて、景色を眺めた。

[雲取避難小屋内部]             [富士山]
マルバダケブキは咲き終わっていて綿毛のようなものになっていた。
「よ〜し今日は気分がいいから、富田新道じゃなくて、唐松谷を下ってみよう」
「そうですね、小雲取山で下りちゃうのもったいないですよ」

[富士山]
景色を思う存分堪能して、ゆっくりと下り始めた。

[雲取山を振り返る]              [飛竜山]
右手に飛竜山や富士山を見ながら、楽しい尾根歩きが続き、「小雲取山へ行こう」とHgさんに案内され笹の中の細道を少し登る。小さな看板があり記念写真を撮る。
少し下ると富田新道分岐が目の前だった。

[小雲取山頂]                  [富士山]
美しいカラマツの黄葉の中を下りながら、「来年も今頃また来るぞ〜」と誓った。

[カラマツの黄葉の道を下る]
こっちから急な登りもないので、せっかくだからとヨモギノ頭を登ることにする。
これで東京都の1位から4位の山に登ったことになる。ちなみに5位は七ツ石山だ。
小さな山頂だが富士山が見えて意外と展望はいい。

[ヨモギノ頭山頂から富士山]         [石尾根の七ツ石山方面]
カラマツの黄葉が見事でどこを撮っても絵になる。
Hgさんはかなりスローペースで、僕との距離がどんどん離れる。
こんなに遅いHgさんは珍しい。

[奥多摩小屋前]                [石尾根]

[ヨモギノ頭、雲取山、小雲取山を振り返る][飛竜山]

[七ツ石山]
七ツ石山が間近に迫ると「かずさんブナ坂で待ってて」と後ろから声がする。
ブナ坂に着くと小走りのHgさんが追いついてきた。
「撮りすぎてメモリーなくなっちゃったよ」
休んでいると、Hgさんの知り合いの人が声をかけてくる。
ネットをやっている人で、僕のことも知っているそうだ。
それにしてもHgさんは有名人だ。

[七ツ石山]                   [ブナ坂]
唐松谷へ下り始めると今までと様子がガラッと変わり、赤や黄に色づいた木々で目がチカチカする。

[唐松谷へ下る]                [沢沿いの道]
360度紅葉だらけで、移り変わる景色が楽しい。
「うわあすごい紅葉ですね」
「飽きないでしょ?」

[唐松谷の黄葉を見ながら歩く]
道は崩れていた場所が整備されていて、歩きやすくなっていた。
沢が離れて行くと何度かアップダウンを繰り返す。
指導標が出てきて「こっちの道はどこへ行くのですか?」と質問する。
「こっちは富田新道だよ」と言われるが、指導標にはっきり書いてあった。
疲れているせいか、なんでもかんでもHgさんに聞いてしまう。

[沢が一番近づく場所]             [こっちは富田新道だよ]
唐松谷林道は道悪いキケンと書いてあったが、悪かった道は整備されて歩きやすくなっていて、特に危険な場所もなかった。この看板は早く取り外してもらいたいと思った。

[道は悪くありませんでした]         [小滝がいくつかある]
沢に下ると吊橋が出てきて、写真を撮るためにHgさんが中央で止まる。
僕も中央で止まり、吊橋の揺れが止まるまで息を殺した。ちょっと緊張する。
もう登りの道はないだろうと思っていたら、林道手前が急坂だった。
「うへえ、最後の最後のこの急坂はきついぞ〜、あ〜疲れた。ハアハア疲れた」
「がんばれ!もう少しだぞ」
林道に出て登りきるとその場に倒れこんだ。

[吊橋を渡る]                  [大ダワ林道に合流する]
日原林道は工事中で一般車両は入れないようになっていた。
ここが舗装されれば雲取山がだいぶ近くなる?
工事をしている人がHgさんの幼馴染で「この工事はいつまで?」とHgさんが質問する。
谷間なので太陽は見えないが空が紫色になり、今日は夕焼けが無茶苦茶きれいだろうなあと予想する。「きれいな空だねえ」と僕とHgさんはしばらく上を見ながら歩いた。
「あ〜雲取山荘に泊まりたかったなあ、チクショ〜」明日は仕事なので仕方がなかった。
八丁橋が近づくと先ほどの知り合いの人がトラックで追いついて「乗ってくかい?」
「いや、もうすぐ八丁橋だから大丈夫」とHgさん。
八丁橋に着くとちょうど真っ暗になった。
「いやあそれにしても今日はすごく楽しかったですね」
ほどよい疲れで、大充実した一日だった。
東日原にはバスが止まっていて、追い越した。
「あ!バスまだ走ってるんですね。終バスは何時だろう?」

[空が紫色になる]               [八丁橋に着くと真っ暗]
後日ネットの掲示板で、そのバスの中にkomadoさんがいることがわかり、ちょっとしたニアミスだった。剣さんは長沢背稜を僕らの2時間前に通過していて、こちらもちょっとしたニアミスであることが分かった。もうちょっとで会えたのに〜残念。
雲取山の紅葉

トップに戻る