001 富山1 1989年4月6日(水) 房総 管理人の記録
コースタイム 岩井→0:30→富山登山口→0:35→五合目→0:25→
仁王門→0:10→富山南峰→0:20→富山北峰→0:40→
合戸ノ堰→0:10→駐車場→0:05→伏姫ノ籠窟→0:40→岩井
合計歩行時間 3:35
往路時刻 池袋5:11→東京5:33 5:42→千葉6:21 6:38→
君津7:33 7:47→岩井8:31
復路時刻 岩井11:06 12:24 13:24 14:18 15:17 15:47 16:17 
17:01 18:13 以下略
名 山 関東百名山 日本千名山
交通費 合計3,780円  池袋⇒岩井1,890円 岩井⇒池袋1,890円
ガイドブック



岩井駅前の売店でジュースを二本買って、一本はその場で飲み、もう一本はナップザックにしまい込んだ。
地図のとおり踏切を渡り県道を歩き出す、ダンプが一台、二台、……、とけたたましく轟音とともに去って行く。
田舎の道は歩道が無く、都会の道より質が悪い。
伏姫ノ籠窟入口の看板を左に見送ると、双耳の富山が見えてきたのでシャッターを切る。
岩井駅
富山
「あの山に登るのか」
何しろ山登りは小学校以来初めてなので不安と期待が入り乱れた。
合戸と呼ばれるところで右に道がカーブしていて、左折する道が中々ないので道に迷ってしまった。
「行き過ぎたかな?」
しばらく歩くと左折する道があったが道標がなにも無い、迷ったが結局そのまま道なりに進んでみることにした。
するとカーブの先でやっと登山口の看板が見えてきた。
富山中分岐 登山口
桜がきれい
「分かりづらい入口だな、くそ!」登る前から道に迷っていては先が思いやられる。
全山登頂できるのだろうか、ともかくここから始まりだ。
コンクリートの舗装道を登り始めたとたんに早くもバテてしまった。
やはり九年のブランクは大きい、「ほんとに僕は3000m級の山に登っていたのだろうか?やっぱり完全な運動不足だな」
「えー登れるかよ」
「ああ、もうだめだ」と早くも弱音を吐いてしまう。
「帰ろうかな…」だがここであきらめてしまっては[青春18きっぷ]が無駄になってしまう、なんとしても登らなければならない。
道はやがて登山道に変わり、ガニマタになってエッチラオッチラ登る。
「これが登山道か」なにもかも新鮮な気持ちで感じていた。
「こんなにノロノロ歩いていて誰かに抜かされたらかっこ悪いな」うしろから誰か来るか不安だった。
一合目と二合目の石柱のところで休みながら少しずつ登る。
「三合目のところまでは歩き通すぞ」、と心に決めて歩いていたが知らないうちに、四合目まで来てしまっていた。
「なんだ、以外に楽だな」
道が開けてきて、今まで薄暗い所を歩いてきたせいか、桜の美しさに感動してしまった。
疲れが溜まっていた自分にこの景色が自らの不安を取り除いてくれた。
その後は何も考えずに歩いた。
そしてあっというまに仁王門に着いた。
170年前の物だとガイドブックには、書いてあったが、トタン屋根だったので疑わしい数字だと思った。
門を潜り石段を上がり、寺の境内の奥を登る。
「やっと着いた!」富山南峰(342m)に着く。
休憩所は立派だが薄暗くて、じっとしていられない。後から誰か来たので足早に下る。
下山の道を左に分岐して、右から林道を合わせるとパラボラアンテナが見えてきた。
そしてついに北峰(349.5m)に着いた。
仁王門 富山南峰
富山北峰の景色
ガイドッブックには十一州一覧台と呼ばれえるほど眺めがいいとかいてあるが、確かに眺めがいい、一番幸せな時を迎えた。
ジュースを飲み、サンチェ−ンのおにぎりを食べた。
新たな趣味のスケッチをしているとさっきのおばさん達がワイワイ騒ぎながらやってきて、みごとに静かな雰囲気をぶち壊してくれた。
しかたがないので下山することにした。
林道との合流点で下山の道を忘れて迷ってしまったがなんとか道を見つけて、下山にかかる。
もうあとは、下りるだけだと思うと、自然と前へ前へと足が出る。
林道に出ると、日が翳ってきたので、いつのまにか駆け足になっていた。
駐車場に着くと車が一台止めてあった。
ここは以外に狭い。
伏姫ノ籠窟へ階段を上がると車の主と女の子が下りてきた。
伏姫と八房が住んでいたと伝えられる伏姫ノ籠窟は、神聖なところのような気がして写真を撮るのが怖かった。
伏姫ノ籠窟
東京湾
僕のほか一人だったので「呪われるかな?」と思った。
まだ上にも道があるので「せっかくきたのだから」と思って登って行った。
上に着くと朽ちた展望台があり、危険を承知で登って写真を撮った。
もと来た道を戻り、また下山を開始した。
やがて周りが開けてきて、富山中学校を右に見て、行きで通った道に出た。
後ろを振り返って「無事に僕を帰してくれてありがとう」と心の中で呟いた。こうして初めての登山は終わった。