青春編

第十話 ガイト

登場人物紹介 首都高速用語解説

前回までのあらすじ…。
あの子の行動がエスカレートし、僕の首を絞めるようになりました。
僕は嬉しいので受け入れました。どんどん深みにハマっていきます。

青春編とは…?
学生時代のことについて書いていきます。

1985年
友達にガイトというあだ名の体のでかいのがいて、そいつとは同じ団地に住んでいた。時々一緒に帰ったりする仲だったが、最初僕にとってはあまりいいやつではなかった。ガイトより僕のほうがちょっとだけ成績がいい。

1学期の中間試験が終わり、答案用紙が返される。
数学は100点だった。
スズキ先生が「学年でただ一人満点を取った生徒がいます。それはこのクラスの中にいます。誰でしょう?」と言う。
え〜?俺じゃん。
「かずくんは何点だったの?」とトミタが僕の答案を覗き込む。
「え〜?お前じゃ〜ん」と言いながらトミタは僕の答案用紙を取り上げた。
先生はいつもテストの答えを教えてくれないので、トミタは僕の正解を写している。
僕の答案用紙は、トクダからオオシマへとクラス中を一周した。

「なんか無くなってな〜い?」とガイトが言う。
「ん?なんだ?」と思って机の周りを見ると、かけておいたカバンが無くなっている。
ガイトの嫌がらせだった。
教室を探して廊下に行くと、壁にもたれかかるように置いてあった。
やれやれと教室に戻ると、今度は机と椅子が無い。
周りを見回すと、ガイトがガタガタと音をさせながら僕の机と椅子を廊下へ持って行こうとしていた。
「ガイトいい加減にしろよ!」
ざわついた教室を一瞬にして静かにさせたのは女子の中で一番気の強いシバタだった。
シーンと静まり返った教室。
先生がいくら「し・ず・か・に!」と言っても静かにならなかったのに…。
ガイトはシバタに睨まれると、僕の机と椅子を戻してくれた。

ガイトは、はっきり言っていじめっ子だった。
父親が旧大蔵省の役人なので両親は教育熱心、ガイトは僕より成績が悪かったのが不満だったようだ。

次回予告
ガイトは僕にとっていじめっ子でしかありませんでした。
でもある日を境に考えが変わります。
第十一話 保健室