| 第五話 | 出動せよ!汐留維持事務所 |
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| 登場人物紹介 | 首都高速用語解説 |
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| 前回までのあらすじ…。 父の会社を辞めた日に東池袋の会社に勤務することが決まった。 翌日、会社へ行くと所長へ一本の電話が鳴り汐留維持事務所へ行くことになった。 |
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| 1991年9月19日(木)雨のニュース ☆台風18号の被害相次ぐ☆千葉松戸でトンネル事故 僕とK主任は雨の中、黄色い車体に白帯の入った道路公団のパトカーと同じ色の車に乗り込んだ。車種はハイエース。 基地を出発して護国寺ランプから首都高へ入った。 「あれ?もしかして首都高の仕事なんですか?」 「そうだよ〜、うちは首都高の下請けなんだよ」 僕は少しだけどんな仕事なのか理解できた。 都心環状線を通って、汐留ランプで高速を出た。 浜離宮が右手に見えると車は左の建物の敷地へ入っていった。 汐留トンネルの上の建物が汐留維持事務所だ。 K主任が担当者に会って事情を聞く。 ポンプ室の横の花壇に水がたまって、ポンプ室に流れ出しているそうだ。 K主任からハンマードリルという重たい機械を渡され、現場に運ぶ。 「え〜こんな機械動かせないよ〜」 と思ったらK主任がドリルを使って側壁に穴を開け始めた。 地面スレスレの場所に穴を開けなければいけないので腰が痛そう。 僕にできることはK主任が雨に濡れないように傘を差してあげることだけだ。 ガガガガガ…っという音が雨の中響き渡る。 K主任は時々ドリルを置いて前に下がったヘルメットを上げて穴を覗き込む。 僕と担当者は「開いたかな〜」とそれを見守る。 30分間それを繰り返してようやく穴が開き、花壇の内側に溜まった水が勢いよく外に流れ始めた。 担当者は「あ!やりましたね、ごくろうさまです」と言って帰っていった。 「面接では簡単な作業と言っていたのに、あんな土木工事みたいなことをするなんて、僕にできるかな?」とかなり不安になる。 そんな気持ちを察したK主任は「いつもあんなことしてる訳じゃないよ」と言ってくれた。それじゃどんな仕事してるんだ?新たな疑問が湧いてくる。 ピーピーピーとポケベルが鳴り、K主任は公衆電話へ走る。 「また何かあったんですか?」 「三宅坂の会議に出てくれってさ」 僕らは再び高速に乗り、霞ヶ関ランプで降りる。 官公庁街を抜けて、高速のそばの建物の敷地に入る。 汐留維持事務所よりも古そうだ。 ここは三宅坂管制塔と言って、国会議事堂のすぐそば。 その建物の中に入っていく。 もう会議が始まっていて、僕らは申し訳無さそうに会議室に入る。 近くの人からプリントを渡されると、「天皇陛下のASEAN訪問について」と書かれている。ASEANってなに?何で天皇陛下と関係があるの? 何がなんだかわからずチンプンカンプン。 でも会議の内容は天皇陛下が高速道路を使うので、通行止めになるというお知らせだった。ただ聞いて頷いていればいいだけの会議は楽。 本当は所長が出席するはずだったんだけど、これなら下っ端の僕らで十分だった。 事務所に帰ると所長が「ごくろうさん、公団の命令は絶対だからなあ」と言う。 僕はその言葉の意味をまだ理解できなかった。 雨はまだ降り続いていて、事務員のタカハシさんがモップで床を拭いている。 美人OLのマリさんに「どうしたんですか?」と聞くと 「雨漏りしてるのよ」 「え〜!建設会社なのに雨漏り?縁起悪いですね〜、この会社大丈夫なんですか?」と言って背筋に冷たい視線を感じて振り返ると、所長が睨んでいて「まあ、そのうち直す!」と言って帰ってしまった。 「???」 美人OLのマリさんが近づいてきてこう言った「あの天井はね、所長の指示(監督)で造ったものなのよ、君は命知らずね。フフ」 僕は一瞬で背筋が凍りついた。(もっと早く言ってくれ〜)出社初日から暴言を吐いてしまった。 明日はどうなるんだろう? |
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| 第六話 | 箱崎PA |
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| 次回予告 今日からやっと本来の仕事をすることになった。 箱崎インターは首都高の癌ともいうべきところ。その下に箱崎PAがあった。 |
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