幻想編
前回までのあらすじ…。
1999年11月、僕はS建設を辞めて、K興業、W建設と転職していた。
主な仕事の内容は居酒屋の改装工事。
W建設のプロデュースで居酒屋をチェーン展開することになり、記念すべき1号店を赤羽に出すことになった。
時は流れ、開店2週間前となっていた…。
幻想編とは…? 居酒屋で働いていたときのことについて書いていきます。 |
1999年11月4日(木)
もう再来週には開店するというのに、作業はいっこうにはかどらなかった。
僕は入口付近の増築部分に防水ボードをバリバリ(インパクトドライバー)で打ち付けていた。
防水ボードは表面に防水塗装がしてあり、つなぎ目とビス穴をコーキングすれば、完璧に防水できるというものだ。
加工がしやすく、カーブした壁には最適だ。
店長が黄色い模造紙に従業員募集の貼り紙をした。
まだ完成していない居酒屋に、はたして従業員が来るのか疑問だったが、店長は「必ず来る」と自信たっぷりだった。
その自信はどこから来るのか?
大商グループ(庄屋などの大手居酒屋チェーンの母体)時代の経験があるからだろう。
1999年11月5日(金)
僕は朝からスケールで寸法を取り、それをボードに写して、電ノコでカットしていく。
それをバリバリでケイテンと呼ばれる骨組みに打ち付けていった。
半分ぐらい終わったところで、昼休みになり貼り紙を見ている女の子が2人いた。
「お?もしかしてここで働きたいのかな?」
チラっと見ると、その子たちは行ってしまった。
昼休みが終わり再び作業をしていると、さっきの女の子が来て、店長が応対し始める。ちなみに僕と店長は同い年。環境によってずいぶん、人って変わるんだな。
その女の子が帰ると、オカさんと店長と純の3人でニヤニヤ話ををしている。
「おい今の女の子と個人授業…じゃなくて、個人面接やるぞ、かず君も安楽亭で一杯やらないか?」
権力を持った者は時として、不道徳なことをやろうとする。
セクハラまがいのことをやるつもりなのは分かっていたので断ることにした。
「いや、忙しいからいいです」
「ねえ、行こうよう、もしかしたらお持ち帰りできるかもよ」
やっぱりそうだ…。ついに本性を現して、予想的中。
僕はますます行きたくなくなった。
「僕が心に決めた人は一人ですから遠慮します」
僕はまだあの人のことを忘れることができないでいた。
これが玉ちゃんとの初めての出会いです。(出会いとは言えませんが…)
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今回から恋愛度数を出すことにしました。
これをみれば、どれくらい玉ちゃんを好きか一目瞭然です。
一話ごとに出しますが、今回はまだ名前も知らないので、0%です。
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次回予告
開店日が遅れに遅れて11月22日(月)に決まり、店舗名も店長によって決まりました。その店の名前は…? |