ワルーン・ソード   (Walloon・sword)
 
刀剣
全長・60〜70センチ,重量・1.2〜1.4キログラム
ワルーン・ソードは、ベルギー東部の民族であるワルーン人が17世紀中頃に使用していた刀剣です。

ワルーン・ソードは鍔が2つに別れており、柄の上部に跨って固定されています。
その一方の先端は柄頭に接続され、ナックル・ガードの形になっています。
この鍔はよく「貝鍔」と呼ばれ、外環が発展・変形したものです。
ナックル・ガードと反対側に、下側に湾曲するように出ている突起物をサム・リング(
thumb ring)と呼びます。
これに親指を引っかける事で剣に力を加える時、あるいは微妙な剣さばきを行う時の助けになったとされています。

ワルーン・ソードは、ブロードソードの一種としてよく扱われます。

 

 

武具倉庫に転がる極々普通の刀剣が1本。

「こういうのって本当に剣って感じしますよね。」
まぁな〜、ある意味完成された形の1つだからね〜。
だがまぁ、こういったいかにもな形の中に、実は驚くべき工夫がされていたりするんだよ〜。

「工夫…ですか?」

そ。たとえば…この鍔の端っこについている突起〜。

「鉤みたいになっていますけど…。
 何処かに引っ掛けておく時に使うんですか?」

んな訳無かろう〜!!

「え〜…それじゃベルトに挟んだ時に落ちないようにするとか…。」
…もういい、お前しゃべるな…。
「うわっ!酷いですよ!」
(ぶん!)
のぅわ〜!?

「師匠のバカァ!!ってあれ?」
(ぶんぶん♪)
どっどうした…?

「いえ、この突起に親指かけたら、急に細かな切り返しが楽になったんです。」

うむ、実はその突起はそういった行動を楽にするために取り付けられてモノなのだよ〜。

「なるほど…これは使いやすいですね♪」

だろ〜?

「それじゃそういうことで…。」

ちょっと待て!何がそういう事でなのか分からないが、切っ先をこっちに向けて構え直したり…。

「さっき酷い事言ったお返しです!
 せぇい!!」
(ずばしゃしゃしゃしゃ!!)
のうぇあ〜〜〜!!

サム・リングを上手く利用した素早い切り返し!
…本当は素人がそう容易く使いこなせるモノではないと思うのだが…。
流石と言ったところか…。
尚、袈裟切りにされた主はその辺りに転がったまま放置!

「武器と防具 西洋編」 新紀元社
「武器事典」 新紀元社
「武勲の刃」 新紀元社