タック   Tuck
メイル・ピアシング・ソード (Mail−piercing・sword),ノッカー (Konchar
刀剣
全長・100〜120センチ,重量・0.8〜0.9キログラム
タックは、メイルタイプの鎧を貫き通し、相手を傷つける為に考え出された刺突専用の刀剣です。

タックは、チェイン・メイル等の鎧を貫き通す事を目的として考え出されました。
その為、剣身は針状に作られており、突き刺す事でしか相手に十分なダメージを与える事が出来ません。
剣身は細長く、切先の断面形状は円形ですが、刃元に近づくにつれ、断面は四角形・ひし形あるいは六角形となっていきます。
柄は長く作られており、両手で扱うことも出来ました。

タックは、14世紀初期に生まれた刺突戦法専用の刀剣です。
見た目はもろそうですが、その強度は優れており、チェイン・メイルなどはたやすく貫通する事が出来、更に初期のプレイト・メイル・アーマーなら、攻撃した場所や状態では貫通する事も可能でした。

タックは主に、騎兵の補助武器として用いられましたが、まれに下馬した時の主要武器ともなりました。
約16世紀頃まで使用されていましたが、鎧の強化により廃れていきました。
しかし、鎧の発展の遅かった東ヨーロッパでは17世紀になっても使用されており、ポーランドやロシアでは
ノッカー(Koncharと呼ばれていました。

 

 

蔵の中から出てきたこの武器…。
見た目剣のようだが…?

ほうほう珍しいモノが出てきたな〜♪
「何です?これ?」

何に見える〜?

「形状は剣ですけど…刃がありませんね。」

うむ、そだね〜。

「あっ!解った!」

ほう?なんだ〜?

「墓標!」

何でそうなる!と言うか誰のだ〜!

「もちろん師匠の♪」

笑顔で言うな〜!
まったく…これはタックといって、これでも立派な刀剣類なんだぞ〜。

「でも…これでどうやって切りかかるんです?」

あのな〜、別に切りかかるだけが刀剣の使い方ではないだろう〜。
これは突き刺し専用、それもチェインメイルなんかの鎧を貫通させる武器なんだぞ〜。

「へ〜…結構すごい威力なんですね。」

うむ、一点集中貫通型の武器だからな〜。

「なるほど…ところで師匠?」

なにかな〜?

「さっきまでテーブルの上に置いてあった僕のケーキ知りません?」

はて?何の事だか〜?自分は緑色のモンブランなんて知らないぞ〜?

「…ボクはケーキとしか言っていませんが?」

はっ!

「師匠〜!!」
(スチャ!)
ふっ!いかにタックとてこうして…。
(カチャカチャ)
フルプレートメイルを着込んでしまえば怖くない〜!
鋼で出来たこの鎧!貫き通せるようなら〜!

「やりますよ。」

……いや、ちょっと待て…。

「ケーキの恨み!!」

うぎゃぁぁぁぁぁ!!!

タックの切っ先が鎧を貫通し、背中から突き出す…。
響き渡る主の叫び…。
……いや、普通はここまで強力な武器じゃないから…タックって…。
実際、鎧が発達した頃には姿を消した武器だし…。
やはり怖いのは使い手か…食べ物の恨みか…。
それにしても…緑色のモンブランって…。

「武器と防具 西洋編」 新紀元社
「武器事典」 新紀元社