緑の子供  (the Green Children)
 
モンスター  妖精・精霊
緑の子供は、全身が薄い緑色をした不思議な子供です。

緑の子供は12世紀の初頭にサフォーク州、ウルフ・ピッツの聖マリア教会の周辺で発見されたとされています。
この時発見されたのは男の子と女の子の2名だったようです。
大きさも姿形も普通の人間と変わりありませんが、頭の先から足の爪先まで全身が薄い緑色をしていました。
誰にも彼等2人の話す言葉が分からず、人々の言葉も彼等2人の子供には理解できなかった様子でした。
そこで仕方なくワイクスに城を構えるサー・リチャード・カーンという騎士のもとへ連れて行きました。
2人の子供はとても空腹そうでしたが、パンも肉も城で出された一切の食物に手をつけることをしませんでした。
しかし、たまたま収穫が終わり、城に持ち込まれた枝のついたままの豆を見ると、2人はそれを欲しそうにしたので皮をむいてこれを与えてみました。
すると2人は夢中になって豆を食べだしました。
男の子の方はその後も体調が回復しなかったようで、ほどなく息を引き取りましたが、女の子の方は元気を取り戻し様々な物を食べるようになりました。
体の色も次第に消えていき、普通の人間と変わらぬようになりました。
その後、女の子は洗礼を受け、騎士に仕える事になったといわれています。
後々、女の子に彼女が居た世界の事を訪ねると、そこは「聖マーティンの国」といい、常に夜明け前のような薄明かりに照らされており、その国に棲む人々は皆、キリスト教徒だと答えました。
彼女と死んでしまった男の子は、家畜を追いかけていた途中、洞窟の前まで来ると綺麗な鐘の音が聞こえ、それに誘われるように音のしたほうに来たところ、太陽の光射す場所に出たそうです。
あまりの眩しさに目がくらみ、吹き付ける風に意識を失ってしまったところを捕まったと言っています。

尚、ケルト圏では緑色は死者の色、豆は古来より死者の食物とされています。

 

 

カ○タネット…じゃなくてコロコッタの出演を確保した一行…。
ふらふらと草むらを歩く一行の耳に微かに鐘の音が…。

おや?この音は何だろう〜?
「鐘の音ですね。何処から聞こえてくるんでしょう?」

ふぅむ?この辺りに教会なんて無かったはずだしな〜…。

「教会の鐘って事に決まってるんですか…。」

ん?いや…何となく…。
とりあえず音のするほうに行って見るとするか〜?

「気になりますもんね。」

………
……

え〜と…こっちの方から……。

「わっ!急に止まらんないでくださいよ!」

…いや…おい…これ…。

「子供!?…でも肌の色が…。」

うむぅ…お〜い…お前さん達、大丈夫か〜?

少女「う…うん…。」
少年「…ふぁ…。」

「良かった。意識はあるみたいですね。」

ふむ、しかしどうやらだいぶ衰弱しているようだの…。
よし、お前さん達大丈夫か?何処か身体の具合でも悪いのか〜?

少女「……。」

「怯えてません?」

むぅ…どうしたものか…。

「ねぇ、貴方達どうしてこんな所に居るの?よかったらお姉さんに聞かせてくれない?」

少年「…よく…わかんない…。」
少女「綺麗な鐘の音がして、気がついたらここに居たの。」

…ふぅむ…もしや…しかし…うむぅ…。

「どうしましょう?」

…お前さん達、歩く事はできるか〜?帰り道は解るか〜?

少女「……うん…。」
少年「…大丈夫。」

ふむ…それじゃ…いや…此処は大事をとって…。
自分はちょいと助けを借りてくる〜。
お前はここに居てこの子達の面倒を見てやってくれ〜。

「はい!」

そだそだ…お腹空いているかも知れんな…食べ物は無いが…。
此処に豆乳が…。

少年「ちょうだい!」
少女「ほしい!!」

どぅわっ!!

「ほらほら慌てないの。」

…げふっ…ふっふぅ…それじゃ頼むぞ〜。

「はい♪」

弟子と子供たちをその場に残し、助けを求めに出発した主…。
しかし…あの鐘のはいったい…?

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「妖精事典」 冨山房
「妖精Who’s Who」 筑摩書房